風 景

三 重


 大王埼灯台


   訪問日


 2015年12月


詳 細


 三重県 志摩市にある灯台です。
 志摩半島 大王崎に建っています。
 突出した形であるため遠州灘と熊野灘の波を受ける形となっていて、昔から「伊勢の神崎、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」
 と船頭たちに唄われる程の難所の一つでした。
 日本の灯台50選に選ばれています。

 初点灯は1927年(昭和2年)です。
 古くからの難所であったのに加え1913年にサンマ漁船が遭難、1918年には日本海軍の防護巡洋艦「音羽」が大王岩に
 座礁沈没する事故が発生し灯台建設に至りました。

 2004年まで「燈台守」が詰める有人灯台でしたが、レーダー式の波高計が設置された為、自動化され東海地方で最後まで
 残っていた「燈台守」が姿を消しました。
 日本の「燈台守」は2006年 長崎県にある女島灯台が無人化され、全て姿を消しました。
 
 構造は白色 鉄筋コンクリート造、高さ22.5m、灯火標高45.53m、閃白赤互光 30秒毎に白1・赤1閃光、
 光度は8.8万カンデラで光達距離は白光約34km・赤光約30kmとなっています。


行き方


 鳥羽市から国道167号線またはパールロードで志摩市方面へ。
 志摩市内から国道260号線でさらに南へ。県道515号線との交差点(大王崎入口)より県道に入ります。
 道なりに進み、終点が大王崎です。駐車場は土産物屋などの有料しかありません。






漁港にあるモニュメント。
風光明媚で有名な志摩半島には、明治時代から画家たちが多数訪れたそうで、
大王町は「絵かきの町」との事です。




駐車場から歩道を上がって行くと灯台に出ます。
道中はお土産屋が並んでいます。
志摩は真珠が有名なので宝石屋が多いです。




登録有形文化財になっています。








灯台裏側へ。




灯台の根元には二階建ての扇形の付属舎がくっついています。
離れた場所に建設される事が多い付属舎が一体になっている珍しい構造です。




裏側正面には地面に大きな文字が・・・。
後ほど上から見るとよくわかります。




正面入り口。








参観灯台なので中に入れます。




入り口に掲げられています。
こちらは改修した際に新調されたもの。








入って正面にも名称板があります。
こちらが初点時のもの。




付属舎2階は休憩所となっています。
外はバルコニーとなっています。




赤光を点灯させる為にランプの前に赤色板が取付けられています。




灯台の隣にある資料室にて白光と赤光が交互に点灯する仕組みが
詳しく解説されています。
赤光の時。




白光の時。




外へ。




突端に建っているのですぐ海です。
さっきの地面に書かれた字がよく見えます。
「118番」は海上保安庁に繋がります。海上での「もしも」はこちらに電話を。
ちなみに海難事件事故の他、油の流出、密航・密輸・不審船・機雷等の通報もこちらです。




大切なので覚えておきましょう。
残念ながら認知度はまだ低いそうですが・・・
「118番」に通報するべき事案を「110番・119番」に電話しても
すぐに取り次いでくれるそうです。




左が遠州灘、右が熊野灘です。




左方。
こちらの突端が「大王崎」です。
突端手前に「大王埼方位信号所」があります。




大王埼方位信号所。
中波無線標識です。DGPS局も兼ねています。




中央。




右方。
奥の突端が展望所となっています。








2005年に灯器がフレネルレンズからLU-M型に更新されました。








展望所から。
灯台への歩道から行けます。




正に灯台といった形をしています。




赤色板がかすかに見えます。










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